インフラ分野の社会課題を解決するスタートアップ「インフラテック・ジャパン」を立ち上げ
株式会社インタープレジデント(本社:東京都港区、代表:新田憲佑)は、インフラ分野の社会課題を解決するスタートアップ「インフラテック・ジャパン」の立ち上げに向け、始動いたしました。インフラテック・ジャパンでは、インフラメンテナンス分野における「ロールアップ型M&A」、「インフラテック活用・インフラDX」、「グローバル展開」を推進して参ります。
インフラメンテナンス業界とは?
インフラテック・ジャパンでは、当面、インフラメンテナンス業界分野において事業展開を行って参ります。同社が対象とするインフラは、橋梁、トンネル、道路、下水道、ダム・河川・湾岸施設、鉄道などがあります。
日本のインフラに迫る危機
日本の社会インフラは、大きな危機に直面しています。私たちが特に問題意識を持っているのは、下記の3点です。
1.インフラの老朽化⇒インフラ維持費の急増
日本の社会インフラの多くは高度経済成長期(50~70年前)に建設され、その老朽化が顕著になっています。それに伴い、今後、インフラの維持・管理・修繕などにかかるコストは急増していきます。
2.地方自治体の財政逼迫⇒インフラ維持予算の削減
多くの地方自治体は、人口減少に伴う税収の減少に直面しており、様々な予算が削減されていきます。インフラの維持・管理コストも例外ではありません。
3.インフラ点検技術者の高齢化、人材不足
インフラ点検を支えてきた技術者の高齢化、この業界への就業を希望する若手の減少、それに伴う人材不足が強く懸念されています。
200兆円のインフラ・メンテナンス市場
インフラ・メンテナンス業界の市場規模は、2024年現在、日本国内で5~6兆円程度と推計されており、2044年には7.1兆円にまで拡大すると予想されています。また、全世界では約200兆円、そのうちアジア・オセアニア地域で約80兆円と推計されています。
インフラテック・ジャパンの戦略
このようなインフラ点検業界において、私たちはイノベーション創造の大きな機会を見出しています。特に、「ロールアップ型M&A」、「インフラテック活用・インフラDX」、「グローバル展開」によるイノベーション創造に大きな事業機会があると考えています。
1.ロールアップ型M&A
インフラメンテナンス業界は中小企業が多く、スケーラビリティ(規模の経済)を追求できる余地が多分に残されています。また、事業承継問題(後継者不在などの問題)を抱えている企業も少なくありません。このような現状を踏まえ、私たちは、M&Aによる業界統合、スケーラビリティの追求、技術やノウハウなどのナレッジ共有、コーポレート部門の共通化(コスト削減)、資本効率の向上、財務力の強化など、経営面の改革を推進できると考えております。(詳しくはこちら)
2.インフラテック活用・インフラDX
インフラメンテナンス業界は、IoT、AI、データサイエンス、クラウド、ドローンなど、進化し続けるテクノロジー(インフラテック)の活用により、業務を効率化、スマート化し、オペレーション・コストを削減できる可能性が大きく残されています。(詳しくはこちら)
3.日本で培った技術・ノウハウを基に、グローバル展開
日本のインフラメンテナンス業界は、長年にわたるノウハウ・技術が蓄積されています。また、インフラ管理の課題先進国として、他国よりも先行して、上述の課題解決に取り組んでいくことになります。そのような先行的な事例・ノウハウを活かし、今後は、アジアの経済成長国をはじめ、世界市場で事業を展開していけるチャンスがあります。
「競争」ではなく「共創」で社会課題に立ち向かう
このような大きな社会課題は、たった1社の力だけで解決できるものではありません。私たちは、「競争」ではなく「共創」により、この社会課題に立ち向かいたいと考えています。そのために、インフラメンテナンス業界の企業はもちろん、インフラテック・インフラDX企業、VC(ベンチャーキャピタル)やCVC(コーポレート・ベンチャーキャピタル)、大企業、金融機関、国や自治体など、様々なプレーヤーと有機的なパートナーシップを形成し、「オール・ジャパン」でインフラ業界の社会課題を解決して参りたいと考えています。